(株)ミキモトは、真珠発明120周年事 業として『真珠に関する意識調査(インターネット)』を東京、ロンドン、パ リ、ニューヨーク、上海の世界5都市に 在住する20代〜50代の女性1,000 人を対象に実施した。この調査では、 世界の主要都市における真珠のイ メージや真珠ジュエリーの所有状況、 着用実態、習慣などに加え、真珠の リーディングカンパニーであるミキモ トの認知度についてのアンケートも行 なった。

 世界5都市の女性に「真珠の産地と いって思い浮かぶ地域」を聞いたとこ ろ、「日本」5 3 . 3%で、2 位「タヒチ」 34.5%に大きく差をつけ1位になった。
 ミキモトを知っている人の中で、「ミキ モトが世界で初めて真珠の養殖に成功 した」ことを知っている女性は、東京を 除く4都市平均でも45.1%いて、「養殖 真珠が日本の発明」であることが、「真 珠といえば日本」というイメージ形成に 影響している事が読み取れる。

海外と異なる日本人の真珠ジュエリー 着用実態
 「真珠ジュエリーの着用頻度」を聞い たところ、5都市の女性の5割強が「月1 回以上身に着ける」結果となり、養殖真 珠の発明以降、真珠ジュエリーは一般 女性にまで普及し、頻繁に着用されて いることが明らかになった。
 上海が欧米3都市を抑え、最も着用 頻度が高い(月1回以上)83.5%、週2 回以上40.0%という結果となった。
 真珠の普及は、欧米に限らず世界的 な広がりを見せていることが伺える。
 しかし、東京では、「月に1回以上着用 する」は17.5%と、要職真珠発明の地で ある日本では、逆に真珠ジュエリーを着 用する機会が圧倒的に少ないことが分 かった。
 また着用シーンでは、「結婚式」、 「ディナー」、「デート」など、ドレスアップ アイテムとして使用されているだけでな く、「日常的に」という回答が4位に上 がっている。ここでは「葬式」という回答 は、東京が60.0%と突出して多く、他の 都市は殆ど着用しないという結果とな り、「真珠は“冠婚葬祭”で着用するも の」という考え方は、日本独特の慣習で あることが分かった。
海外ではドレスアップアイテム、日本で はフォーマルのイメージで“冠婚葬祭”
 世界5都市の女性に「真珠ジュエ リー着用シーン」を聞いたところ、1位 「結婚式」5 5 . 1%、2 位「ディナー」 39.6%、3位「デート」22.5%と、上位は ドレスアップアイテムとしての結果となっ たが、「日常的」という回答も4位に上 がっている。パリでは、34.5%の女性が 日常的に着用しており、特別な時以外 でも着用していることが分かった。東京 では他4都市に比べ「結婚式」が高く、 「ディナー」、「デート」、「日常的」は低い 結果となった。
 また「葬式」という回答は、東京62% で突出しており、他の都市は、ニュー ヨーク11%、ロンドン9%、パリ2%、上 海1.5%という殆ど着用しないという結 果から、真珠を葬式で着用するのは、日 本独特の慣習ということが分かった。葬 儀の際、海外ではジュエリーを身につけ ないのが一般的だが、日本では“悲しみ の席で唯一許されるもの”として真珠の ジュエリーが使われており、逆に着けて いない女性の方が少なくなっている。
今後着用してみたい機会は、東京は 「ディナー」
 「今後は着用してみたいシーン」を聞 いたところ、全体では、1位「記念日」 33.1%、2位「ディナー」29.9%、3位「観 劇・演奏会」23.8%となった。東京で は、「ディナー」39 %がトップで、真珠 ジュエリーを「全く、殆ど着用しない」と 解答した女性の約4分の一、「年に1〜 3回程度」と解答した女性の4割近く が、今後は「ディナー」に着用してみたい と回答している。
海外では「月1回以上真珠ジュエリー を着用する」女性が約7割
 全体の5割強の人が「月1回以上真珠 ジュエリーを着用する」と回答し、頻繁に 着用されている事が明らかになった。し かし、東京を除く5都市平均で「月1回以 上」67.1%だったのに対し、東京は 17.5%と、着用頻度が圧倒的に少ない。 また東京は、真珠ジュエリーを「年3回 以下しか着用しない」女性24.5%、「年 1、2回程度」37.5%で計62%もいた。東 京の場合、着用が年に数回以下と回答 した人が多かったのは、着用シーンが結婚式や葬儀といった「冠婚葬祭」のみに 留まったためと推察されている。
ロンドン・ニューヨーク・上海では、セ ンスがあり仕事の出来る女性
 「真珠を身につけている女性のイメー ジ」を聞いたところ、「清楚な女性」 64.4%で、東京の75%を筆頭に5都市 とも高い数字となっている。一方、ロンド ン・ニューヨーク・上海では、「センスが あり仕事の出来る女性」という回答が多 く、真珠を着けている女性はファショナ ブルなイメージやビジネスシーンでの着 用イメージがある。またロンドン・ニュー ヨークでは、「政治家、経営者など社会 的地位の高い女性」という結果 が出ている。
ファーストパールの約7割はプ レゼント
 「最初手にした真珠ジュエリーの入 手方法」を聞いたところ、約7割の女性 がプレゼントと回答している。最も多 かったのは「両親からのプレゼント」で、 全体平均で22.7%だった。中でも東京が最も多く、約4割近い女性から両親か らプレゼントとされており、母のものを譲 り受ける女性を含めると、半数以上が母 からのプレゼント。一方上海では、「自分 自身で購入」が過半数57.5%を占めて いる。
海外では男性からのプレゼント
 「真珠ジュエリーは男性から女性へプ レゼントするのに相応しいと思います か」と聴いたところ東京以外の4都市平 均では、「そう思う」が66.3%と約3分の 2の女性は「男性からプレゼントされる アイテム」として認識している。海外では、 真珠ジュエリーは、結婚記念日や誕生 日、クリスマス、バレンタインなどに、男性 から女性にプレゼントされるのが多い。
女性が好きな宝石は「ダイヤモンド」と 「真珠」
 「好きな宝石」を聞くと「ダイヤモンド」 77.1%、「真珠」76.5%と高い結果が出 る。次は「サフアイア」46.6%となっている。
 また真珠単独で「好き、嫌い」を聴い たところ、「とても好き」「まあまあ好き」 9 1 . 5%、その理由は「上品だから」 67.4%、「おしゃれだから」45.4%、「お 祝い、葬式など、フォーマルからカジュア ルまで、幅広く使えるから」39.8%という 結果となっている。
真珠の産地といえば「日本」
 「真珠の産地といって思い浮かぶ地 域」を聞いたところ、「日本」53.3%、「タ ヒチ」34.5%、の差がついた。「日本」と いう回答は、東京と上海で多く、東京を 除いた4都市の結果だけ見ても「日本」 は46.1%と2位の「タヒチ」37.8%を押 さえ1位となっている。「タヒチ」は黒蝶 真珠の産地としてフランスでは認知度 が高く、「中国」も淡水真珠の産地として 自国で高い認知度を持っている。
真珠のイメージがあるブランド、トップ は「ミキモト」
 「真珠のイメージがあるブランド」を聞 いたところ、トップは「ミキモト」30.8%、 2位は「真珠からイメージするブランドは ない」2 5%、3位は「ティファニー」 13.6%となっている。東京を除いた4都 市のみの結果だけを見ても「ミキモト」 17.1%でトップだった。
「ミキモト」を知っている女性が約4割
 「ミキモト」の認知度を調 査したところ、「知っている」 38.2%、「名前を聞いたこ とがある」まで含めると 61.6%となっている。また 東京を除いた4都市の結果 では、52.4%と過半数を上 回っている。

時計美術宝飾新聞社調べ




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