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02/03(Sat) ジュエリーコーディネーター・インタビュー
三島あすみさん
(みしまあすみ:JC2級)
資格取得日:2022年1月

Q)JC資格を取得しようと思った理由を教えてください。

―私は、名古屋芸術大学音楽学部(現芸術学部)を卒業後、20代後半までは演奏活動をしながらアクセサリーやジュエリーと関わる仕事に携わっていました。その後2011年にヴァンドームヤマダに入社し、数年はコスチュームジュエリーを担当しましたが、ジュエリー担当になった時に、お客様がネット検索で事前に多くの知識や疑問を持って来店され、明らかに自分自身の知識不足を感じました。その時に勉強熱心なJC資格者の後輩が、取得を勧めてくれました。

Q)では、どのような勉強をされましたか?

―3級はとにかくテキストを読み込みました。対策講座のDVDも繰り返し観ました。テキストを読むより、授業のような DVDを見ることでより理解が深まりました。  
3級を取得し約1年半の育児休暇後取得しました。
 早朝しか勉強時間を確保できない時は、朝5時から集中しました。当時は大変でしたが、子育てを理由に諦めたくない気持ちが強く、頑張ったことでその後の自信にも繋がりました。

Q)JC資格に対して、会社からのバッ クアップはありますか?

―私が受験した当時は、会社による支 援はなく、テキストや受験料は全て自費でした。しかし最近になって登録料や更新料を会社が負担する制度が始まり、助かっています。また、その級に合わせた褒賞金も支給されるようになり、励 みになっています。

Q)資格はどのような役に立ちますか

―すぐに売上に繋がるものでは当然ありません。しかしその努力がお客様への信頼に繋がり、そして本人にとっても最後の一押しの自信に繋がると思います。

Q)今後、上の資格を目指す気持ちは ありますか

―時間が掛かるかもしれませんが、1 級取得を目指して勉強を進めているところです。

Q)これから資格取得を目指す方へ、 メッセージがあればお願いします。

―仕事や家庭がある中で勉強すること は大変かもしれませんが、是非チャレンジしていただきたいと思います。JC機関誌には大変有益な情報が毎回掲載 されていますし、無料で参加出来るセミナーも定期的に開催されています。これらを活用することで、自身のキャリア向上にも繋がり、メリットはとても大きいと思います。

Q)三島さんは、2022年の第7回JC 接客コンテストで、第3位に入賞しました。どのような準備をされましたか?

―準備は色々としましたが、一番は後輩がロープレ練習にたくさん付き合ってくれたことです。後輩でも遠慮なく沢山のアドバイスをくれました。その時間は今でも私にとっての宝物です。また新誕生石発表後の初めてのコンテストで、今まで触れたことのない宝石など 「素材編」を勉強しました。
接客技術養成スクールも3年連続で参加しています。Zoomでも参加でき、歴史的背景をはじめ、ジュエリーを着ける意味や、どのような言葉で伝えるべきかなど今知りたい事を学べ、現役販売員の前田妙先生ならではの講義は大 変有益です。また、弊社の研修で講師をされた、鈴木比砂江先生のメールマガジンもみていました。

Q)コンテストはいかがでしたか

―自信があったわけではありませんが、ファイナリストになれたことはとても嬉しいです。ただ、準備を万全にしたつもりでも、最終的には想像より遥かに緊張してしまい、ほとんど記憶がありません。それでも表彰式後に、観客にいた大学生から「もっと話を聞いてみたい」、「(私から)買いたいと思った」と声をかけられ、少しだけでもお客様に通じたのだと思えて、何よりも嬉しく思えた瞬間でした。

Q)入賞して何か変わりましたか?

―JCヌーボーのメンバーになりました。多岐にわたり活躍されている情熱と夢を持った方々と出会えました。人脈が広がり、何より「勉強し続けることが大切」という気持ちになれました。昨今のZ世代は買い物にシビアと言われますが、話を伺うと熱いものを感じます。ジュエリーを選ぶ時にも、私はこうなりたいという思いもあり、ギフト選びでも相手のことを考え、ライフスタイルに合わせた提案などが購入のきっかけになると感じます。心を開いていただけるアプローチが一番重要ですが、やはり知識はもちろん、お客様に安心感を与えることができる、人間力を鍛えていくことが私の課題だと日々感じています。

―ありがとうございました。

01/15(Mon) ジュエリーコーディネーターインタビュー
エステールホールディングス株式会社
相澤真裕海 (あいざわまゆみ:JC2級)
資格取得日:2021年7月 (2021年3月受検)

日本最大級の宝飾チェーン店であるエステールホールディングス。エステール、ミルフローラ、クーキ、ティージェイ、モントロンド、セリエルーチェ、ヴェラモーレディヌークレオ(ブライダル専門店)、ブルーム等を合わせて20 のブランドで370店舗を超える。  
また、ジュエリー以外にも眼鏡事業、食品販売、飲食店事業を行い、ベトナムやカンボジアなど海外にも力を入れている。JCの育成にも力を入れており、入社後は全員がJCの資格を持つように進められている。資格保持者には給与への反映もしっかりと行う。  
その中で、販売経験が少ないにも関わらず、相澤さんはJC接客コンテストにおいて、ファイナリストの一人となり、第三位を獲得した。相澤さんに資格取得の動機や勉強法に加え、接客コンテスト優勝にむけての準備や反応についても聞いた。

■現在在籍されているお店紹介とご 自身の仕事の内容をお教えください。

 私はもともと宮城県出身で、2018年4月に入社時は宮城の店舗で働き始めました。その後東京の本社人事部門に配属となり、現在は採用教育を担当しています。主な仕事は新卒学生に向けた説明会開催や入社後のフォローなどで、今は採用の仕事にとてもやり甲斐を感じています。クリスマスの時期などはお店にも応援に行くので、接客販売にも携われる環境です。

■ジュエリーコーディネーター検定資 格の取得を目指したきっかけを教えて ください。

 まず3級を取る時には、会社で取得必須という取り組みになっているので、入社1か月前に受検しました。その後採用教育課に転属するにあたり、新卒の見本となり、社内の様々な問い合わせにもこたえる立場となったことから、もう少し上の資格を取ろうと決め、2級を取得しました。

■取得にあたりどのような勉強をされ ましたか

 3級に関しては、内定者研修として入社前の勉強会がありました。その他は一通り教科書を読んで過去問を解いたぐらいで、そこまで勉強をしたわけではありません。ただ、そのあとの2級の時はかなり勉強しました。
 テキストも2冊に分かれて内容がとても多いですし、専門的な知識が一気に増えるので、過去問を解くだけでは追い付かないです。
 私の場合は、教科書に書いてあることを自分なりに調べたりして、他の資料も参考にして自分の言葉で理解できる ようにしました。受検半年前から毎日3時間くらい勉強しました。“もう勉強したくない、どうしても無理”という時は、思い切って休みました。

■資格取得の際や取得後に会社から のバックアップはありましたか。

 会社のサポートとしては、受験費用や交通費を出してくれますし、取得後は手当も出ます。 今は会社でもJC試験のためのポイントを纏めたビデオを作っているのでそれも参考になると思います。

■資格を取得して役立ちましたか?また今後、上の資格を目指す気持ちはありますか?

 私の場合は、販売専門職ではないですが、知識が圧倒的に増え、新入社員へのフォローの部分も手厚くなりました。
 先輩社員も多い中で以前は不安が 多かったですが、2級取得によって間 違ったことを言っていないという自信が付きました。また、2級は商品の陳列や流通の仕組みなども勉強するので、商品販売に伴う様々な付帯的なことも分かるようになりました。更にジュエリーの歴史も勉強するので、お客様の興味を引くことが出来たかなと思います。
 1級ですが、実は昨年挑戦して落ちてしまいました。1級は一通りの知識はもちろんですが、そのうえで経験も積んでその知識を自分のものにしないと受からないと思いました。   私はまだそこまで出来ていないので、いずれは取得したいと思いますが、もう少し時期を見て頑張ろうと思います。

■相澤さんは、JJF2019で開催された第6回JC接客コンテストのファイナリストで、第3位でしたが、コンテ ストにむけて何か準備はしましたか。

 弊社は社内でもロープレ大会を開催 しているのですが、入社して最初に出場した時に2位になりました。そこで自信は付いたのですがやはり悔しかったです。そのあと接客コンテストがあることを知り、同僚の勧めもあり出場を決めました。
 出場を決めた後は、同じショッピングセンターの方や店舗のスタッフにお客様役をしてもらい、いろいろなお客様のパターンを演じてもらい練習を重ねました。

■コンテストに出場されたときの気持ちはどうでしたか。またコンテストに出場されてから何か反響がありましたか。

 そもそも仙台から東京にくるだけで慣れていないですし、一人だったので手が震えるくらい緊張しました。また他の出場者は皆が店長さんとか販売のプロの方ばかりだったので、圧倒されたのを覚えています。
 また、本番ではお客様が何を言うのか分からないので不安でしたが、実際のお店では12分でクロージングまで進むことは無いので、そこは無理をしないようにしました。とにかく笑顔だけは忘 れないようにと心掛けました。
 入社してはじめて挑戦したコンテストで3位になったので、反響はありました。社報でも取り上げてもらえました。 今後社内でキャリアを積んで、コンテス ト入賞者や、1級2級の資格保持者を増やしていけたらと思います。

■これから資格の取得を目指す方へメッセージをお願いします

 JCによって得られる知識はとても多く、ジュエリーの仕事をするのであればとても役立つと思います。また、3級を持っている方が2級を目指すにあたっては、勉強をきちんとすれば取得できない資格ではないので、是非チャレンジしてください。

―有難うございました。
watch-jewelry-online.com/

04/18(Tue) ジュエリーコーディネーター(JC) インタビューA
鈴木雄太さん(株式会社ティアラ。JC1級)

 愛知県西尾市に本社を構える潟eィアラは、「ティアラ」を屋号とするジュエリー専門店からスタートし、2005年から貴金属買取事業をスタート。翌06年には貴金属・ブランド買取ショップ「おしゃれリサイクルとーたる」を出店し、以降愛知、岐阜、静岡の3県に計13店舗を展開している。なかでも「とーたる」刈谷店は、リサイクルジュエリーのみならず新品 ジュエリーやリフォーム、更には宝石のルースまで取り扱いオリジナルジュエリーの提案にも注力している。そんな刈谷店の店長を務めるのが、JC1級の有資格者鈴木雄太さん。店頭ではその豊富な知見を活かし買い取りや販売はもちろん、仕入担当者として国内外からルースを仕入れている。 またSNSでも「鈴木屋」の愛称で親しまれ、オーダージュエリーや修理、リモデルの相談を受けるなど活躍の場を全国に広げている。

■ジュエリーコーディネーターの取得 を目指したきっかけを教えてください。

 「高校時代シルバーアクセサリーがブームで、自分も『そんなのが作れたら格好いいな』と思い、日本宝飾クラフト学院名古屋校に入学しました。同校では、JCを推奨しており、在学中に3級まで取得していました。今の会社に就職し2級合格後は、GIA.G.G取得のために勉強を始めたことをきっかけに、1級も取得したいと思うようになりました」。

■どのような勉強をされましたか?

 「既述の通り、2級取得後にGIA. G.Gの勉強を始め、また業務でも鑑定鑑別はしていたので宝石については問題ありませんでした。一番心配していたのは2次試験の販売ロープレ(ロールプレイング)です。接客は百人いれば百様のやり方があり、恐らく正解はありません。ただ販売においてはお客様への“ホスピタリティ”が軸になると考え、そういった関連の本をたくさん読みました。実際販売ロープレの実試験では、用意した言葉はなく、お客様役の方の言葉に耳を傾け、その場でご提案を考えました」。

■資格を取得してどのように役立ちましたか?

 「恩師に取得を報告した時、『資格はどう使うかだぞ』とアドバイスを頂きました。 実際1級を取得しても自動的に何か変わることはありません。少々照れ臭いのですが、1級を所持していることを自らSNS などで発信することで、2級の頃以上に覚えて頂き易くなりました。また協会のHPにも顔写真とプロフィールが載るので、信頼の醸成にも大変有用だと思います」

■これから資格の取得を目指す方へ、メッセージをお願いします。

 「一番大切なのは知識ではなく、おもてなしの気持ちだったり、ジュエリーを身に着けることで、お客様に幸せな気持ちになって頂くことです。ジュエリー販売の基本はお客様との信頼関係です。きちんとした知識を持ち、誤ったことをお客様にお伝えすることがないよう安心してお客様との関係を築いていくためにも、資格の取得は大切な一歩になると思います」。

■鈴木さんは現在、JJAの資格制度 委員会の委員とJCの集い・実行分科会の委員を兼務し、ジュエリーコーディネーター検定制度の運営や資格取得のメリットについて認知拡大を図られていますね。

 「はい、昨年11月に資格制度委員 会の委員を仰せつかり、以降月1回のミーティング(ZOOM参加)で意見を交換させて頂いています。私自身地方のJCということもあり、もっと地方の意見を反映させることができたら面白いと思っています」。

■委員会の活動を通じて、ジュエリーコーディネーター制度をどのようにしたいと考えていますか。

 「まずはJCの存在をエンドユーザーの皆さんに知って頂くこと。そしてジュエリーを購入する時には、きちんとした知識があり、安心して相談できる存在だと知って頂くこと。お客様の方から『このお店にはJCはいないの?』となればいいですね。加えて認知度が高まることで、資格者の皆さんが仕事に誇りを持ち、自分の言葉に責任をもって接客し、お客様に安心してジュエリーをお買い求め頂くこと。そんな形になっていければ、と思っています。

■昨年9月のJJF2022では、JC meetingを企画/運営し、鈴木さんはその司会進行役を務めるなど中心的役割を果たされました。JCのつどい・実行分科会の活動についてはいかがですか?

 「JC meetingは、年に一度JJF会期中にJCが集まりセミナーや情報交換を行う場です。これまで2回開催しましたが、1回目はZOOM、2回目(昨年)はセミナー会場を利用して皆さんに 集まって頂きました。まだまだ規模は小さいですが、級や役職を問わず色々な方と交流できるので、今後もより多くの方にご参加頂き、JCの横のつながりを広げていければと思っております」。

―どうもありがとうございました。
https://jja.ne.jp/coordinator/jctest.html

04/04(Tue) ジュエリーコーディネーター(JC) インタビュー
@ フェスタリアビジュソフィア 札幌北広島店 店長
岩瀬未来さん(JC2級)

 日本ジュエリー協会が主催するJC接客コンテストで3年連 続優勝者を輩出しているフェスタリアホールディングス鰍ノ 所属し、2022年度のJC接客コンテストの優勝者である岩瀬 未来さんに、資格取得の動機や勉強法について話を聞いた。

■現在在籍されているお店紹介とご自身の仕事の内容をお教えください。

 現在店長を勤める札幌北広島店は、2012年の入社以降3店舗目です。以前は百貨店やショッピングセンターに勤務し、現在はアウトレット内の店舗です。札幌にも近いので、地元のお客様のみならず、観光やインバウンドのお客様もいらっしゃいます。ジュエリーのご提案だけでなく、生涯のお客様になっていただくための顧客管理のほか、店長としてスタッフのマネジメントや教育もしています。日々、ライフステージに合わせてお客様自身が輝いてほしいという想いを込めて仕事にあたっています。

■ジュエリーコーディネーター検定資格の取得を目指したきっかけを教えてください。

 入社時よりJCのことは知っていましたが、日々の忙しさでなかなか受験に踏み切れずにいました。そんな中で転機となったのはJC接客コンテストへ出場してみないかと会社から声を掛けてもらったことです。JC接客コンテストについては、先輩方が大きな舞台で堂々と接客を披露している姿に感銘を受けていたので、自分もいつか大好きな接客を私らしく表現して優勝したいという夢を抱いていました。勿論3級でも出場権はありますが、勉強をするうちに、より深い知識を習得したいという気持ちが強くなったことと、よりレベルの高い接客でお客様の満足度を高めたいという思いから2級取得に至りました。今後1級にも挑戦したいです。

■どのような勉強をされましたか

 まず、テキストの大切なところは線を引きながら読み込んだあと、過去問を解きました。間違えた箇所はテキストに書き込むことで、自分だけのオリジナルテキストを作るなど工夫をしました。2級は3級よりも試験範囲が広く大変だったので、単語帳に要点やポイントを纏めて、休憩時間や通勤時間を活用しそれを繰り返し見て学習を進めました。

■資格を取得して役立ちましたか?

 役立ったことは沢山ありますが大きく分けると3つです。1つ目は接客に自信がついたことです。一生物であるジュエリーのお買い物は、お客様の人生の中で大きな選択と決断となることが多いので、そのお手伝いをさせて頂く身として、資格を持っているということが接客をする上で心の支えとなり、自信を持ってお勧めができるようになりました。2つ目は、知識の向上です。知識やコーディネートスキルの幅を拡げることでより深いところまで提案ができるようになりました。3つ目は店長という仕事柄、人材育成や店舗運営、在庫管理、コンサルタントといった部分の勉強が役立ったことです。人の上に立つ立場でもこの資格が生かされていると思います。昨年、当店が1年間の最優秀店舗賞(社長賞)を貰うことができたのも、資格取得で勉強したお陰だったと思っています。

■これから資格の取得を目指す方へメッセージをお願いします。

 この資格を取得するために勉強したことで、自分自身がよりジュエリーの世界に魅了され、この仕事が天職だと思えるほどジュエリーを好きになれました。勉強したことは100%自分のためになりますし、資格を取得していることでお客様の安心感や満足感に繋がって いるという実感を持てているので、日々の接客に自信が持てない方やワンランク上の接客を目指したい方にお勧めだと思います。 ありがとうございました。

連載 F エフ・ディ・シィ山田あずさ店長インタビュー
潟Gフ・ディ・シィ フレンズ4℃ランドマーク店
山田あずさ店長(JC3級取得者)

 2014年に入社した山田あずささんは、横浜エリアを中心に、バッグを取り扱う店舗を経験した後、2020年よりカナル4℃ランドマークプラザ店の店長として勤務、2022年からは同じ場所で4℃ランドマークプラザ店の店長となり、同年JC3級を取得。その後、どのように知識を役立てているのか話を聞いた。

Q1. ジュエリーコーディネーター検定資格の取得を目指したきっかけを教えてください。

入社後すぐに商品の基礎知識などをしっかりと教えてくれる会社ですが、自分よりも商品知識のあるお客様に出会った時に、答えられず申し訳ない気持ちと同時に悔しい気持ちになった際に、もっとお客様に根拠ある提案をしっかりと行っていきたいと考え、時間をしっかりと取って一から勉強をしたいと思ったことがきっかけです。また、店長という立場からスタッフを教育する際にも、しっかりとした知識がある方が役に立つと思ったからです。
 会社の勧めでもありましたし、JC資格制度の取得に当たってテキスト代や受験料、更新料などを会社が負担してくれる制度も設けられていることから、容易に受験することができた点も助かりました。

Q2. どのような勉強をされましたか?

 店長になると日々の販売や商品知識に加えて、マネージメントや売上予算などを考える時間が増え、一つひとつクリアしていくと、JC3級を取得するタイミングは昨年の7月になりました。
 職場にテキストを持参し、休憩中に勉強したり過去問題を解いたりと、割と時間をかけて勉強しました。コロナ禍の自粛期間もあったので、興味も膨らみ宝石図鑑を個人的に買って楽しみながら学びました。

Q3. 資格を取得して役立ちましたか?

 日々のスタッフへの教育にかなり役 立っています。新作が出た時などに店長会で会社の商品部からお薦めポイントなどが伝えられるのですが、そのまま接客に使えるものばかりではありません。スタッフには“自分の中でしっかり理解できていなければお客様の心に は届かない”と教えています。まずは店長として自分が読んで理解して、ポイントを伝えたりしています。自分の考えた魅力をスタッフに落とし込み、そこからスタッフがお客様に提案できる良いサイクルになってきたと感じています。
JC3級の取得で商品知識のみならず接客から取り扱いまで幅広い知識を得られました。特にパールについては真珠の構造から手入れの仕方まで学べ、お客様にも説明できることが増えたことを実感しています。
 商品の中には、売りやすい商品があれば売りにくい商品もありますが、それを売るのが私たちの仕事になります。会社から提供されるパーソナルカラーや骨格など女性が興味を持つ情報を交えて、どの商品のどんな魅力をどんなお客様にどう伝えたら響くかなど、自分で研究するきっかけをこちらから提供するように、スタッフに仕掛けています。
 工夫して接客し販売できた時は、スタッフの販売実績と自信に繋がり、店長としても嬉しくなる時です。スタッフの成功体験が私の喜びになりますので、JC3級の取得がスタッフの成長につながっていると思います。

Q4. 今後JC2級や1級を目指した いと思いますか?

 機会があれば取得したいと思ってはいます。ランドマークプラザ店は人通りの多い立地のため、毎日たくさんのお客様が来店されるお店で、スタッフ3人と私の4人で忙しくも充実した毎日を送っています。今ある私の知識を若いスタッフに落とし込み、お客様にお伝えし、スタッフレベルの底上げを図ることが私の目下の目標になっています。JC2 級の取得はもう少し後になりそうです。

Q5。 これから資格取得を目指す方 にメッセージをお願いします。

 資格取得が役に立つことは非常に強く感じており、スタッフにも積極的に取得を勧めています。また、スタッフには身体と心が健康である時に受験したほうが良いということも伝えています。 焦ることなく自分のタイミングで学ぶほうが身になりやすいと感じているからです。社会的にも閉塞感から脱却し始め、チャレンジできるタイミングになり始めていますので、役に立つJC3級の取得は楽しいことだらけですよ。 山田店長、有難うございました−。

連載No6 OKAMOTO JEWELRY atelier & shop 岡本有紀子さん インタビュー
 2016年に、ジュエリーコーディネーター1級に合格した岡本有紀子さんは、横浜市港南区で、ジュエリーリフォームとオーダーメイドジュエリーの専門店「OKAMOTO JEWELRY atelier & shop」を、デ ザイナー兼ジュエリー職人のご主人と共に営んでいる。  現在は、日本ジュエリー協会の資格制度委員会の委員も務め、ジュ エリーコーディネーター検定制度の運営や資格取得のメリットなどを検討する側面からも活躍されている。 そんな岡本さんに、JC資格がどのような点で役だっているかなどを聞いた。

▽ ジュエリーコーディネーター資格を受けようと思ったきっかけを教えてください。  

岡本さん)大学卒業後に客室乗務員をしていましたが、結婚相手がジュエリーをつくる仕事をしていたので、ジュエリーに携わることになりました。 はじめは、ジュエリーに関する勉強は一日で完結する研修を受けたくらいで、知識はないに等しかったです。それでも接客業の経験を活かし、夫から教 えてもらいながらリフォームとオーダーメイドジュエリーの提案の仕事を10年ほど手伝うことができ、有難いことにお客様が増えました。  
しかし9年ほど前に、自分たちのお店をオープンすることになってからは仕事の環境が変わり、私はお店に常駐することになりました。それまでのお客様の来店に加えて、ネットからのお客様なども順調に増えていったのですが、何の資格も持たない私は、ジュエリーの知識や販売の技術力の必要性を強く感じるようになりました。それまでは接客業には慣れているという思い込みや、夫の技術や知識に頼って乗り切っていたところがありました。幸いジュエリーに関する知識の多い年配のお客様から可愛がっていただき、恵まれた環境で上手くいっていたのだと思います。あまり根拠なくなんとなく感覚的だった提案ではなく、正しい知識を適切に伝え、喜ばれる接客をできるようになりたいと考え、調べて出会ったのがJCの資格でした。   
3級に合格後、2級も翌年に受けて合格しました。これで終わりにしようとも思いましたが、JC1級を取得された人たちは、どんな方たちでどのように活躍されているのかと興味を抱くようになりました。そして実際出会うことができた1 級の方々の意識の高さが大きな刺激になりました。これがJC1級を取得しようと思ったきっかけです。

▽ 試験対策にやられたことはありますか?

岡本さん) 3級と2級はテキストを丁寧に読み何度も過去問題を解きました。 1級一次試験の筆記は、選択肢から選ぶ設問ではないので曖昧な知識では解答できません。3級と2級のテキスト全般を偏りなく理解し、さらに自分の言葉で説明できるように取り組みました。 一度目の1級の受験は、一次試験には合格しましたが二次試験が不合格でした。翌年にもう一度 チャレンジをするために、実技で自分に足りなかったことを色々学びました。  
二次試験の試験対策として、宝石の講座に通い石を見る目を養いました。そしてロールプレイング試験のために接客の流れや内容を見直しました。そのほかでは、装身具の歴史の研究会に参加したり、日本真珠振興会のシニアアドバイザー資格を取得したり、ジュエリーについて学びたいことが次々出てきたので、さらに知識を深めました。

▽ ジュエリーコーディネーターの資格はどのように役立っていますか?  

岡本さん) JCのテキストで学んだことも、ジュエリーに関する勉強をしてきたことも、合わせて全ての知識が今の仕事の役に立っています。 多くを学ぶことができたおかげで、私自身の引き出しがものすごく増えましたので、いろんな方向からお客様にアプローチできるようになりました。例えば、ジュエリーの歴史が好きなお客様に宝石や装身具の歴史などを織り交ぜ話が弾みますと、旅行や美術館などにも話題が膨らみ、趣味や嗜好がわかりやすくなります。宝石が好きなお客様とは、石の話で盛り上がって石から選ぶオーダーメイドにつながったり、デザインや加工に興味がある方には構造や作り方を詳しく説明することで説得力が増したり、似合うコーディネートを提案して複数のジュエリーのお買い上げにつながったりと、幅広い分野で話題性に欠くことがなくなり接客に深みが増したと思います。�TVショッピングなどで1級の認知度が上がっているようで、お客様から驚かれることがあるほか、取引先においても信頼度が上がったことを実感しています。

▽ これからJC資格を目指す人たちに一言お願いします。  

岡本さん)接客の感じの良さでジュエリーが売れることはあるかもしれませんが、それだけでは限界を感じる時が来ます。ジュエリーの基礎知識はもちろんのこと、知識や提案方法の引き出しを増やすことで、より一層信頼され喜ばれる接客ができるようになります。その近道となるのがJCの資格だと思います。3級は幅広い基礎知識が身につき、2級ではより専門的なことが学べます。 学べば学ぶほど自分自身の自信になり、学んだことはすぐに現場で役に立ちますので、是非3級・2級・1級と目指して行ってもらいたいと思います。

▽ 資格制度委員会の活動について簡単に教えてください。  

▽ 岡本さん) JC検定や接客コンテストなどのイベントの企画、資格制度の改善や見直しなどをおこなっています。 私はJC資格者の立場から意見や要望を出し、JCの資格者のメリット、資格者が全国から参加しやすいセミナーやイベントのオンライン化、JC情報の発信、 資格者が美術館のチケットや関連商材の割引が受けられるなどの特典の導入などの議論を進めています。

▽最後に、OKAMOTO JEWELRYについて教えてください。

岡本さん) 店舗内に工房がある オーダーメイドとリフォームの専門店です。デザイン提案からジュエリーの完成までをほぼ店舗内で行っています。ジュ エリーショップでありながら並んでいる 商品はほとんどなく、毎回の案件ごとに必要な素材やデザイン、サンプルなどを用意しながら商談を進めるのが特長です。リフォームやオーダーメイドを求めるお客様は、様々な想いを抱えて相談に来られますので、ひとりひとりの好みや希望を伺う時間を大切にしながら、 お客さまと一緒にデザインを考えていきます。 また、JC1級取得後、カラーの資格とパーソナルジュエリーを診断できる方法を習得したことで、「自分らしく魅力 的にみせてくれるジュエリー」に出会え るサポートができるようになりました。 診断を取り入れた接客は、お客様が自分らしいもの似合うものを実感できてとても説得力があると好評です。ネットの普及で国内各地や海外からのオーダーも増えました。対面でもオンラインでも、デザイナー兼クラフトマン、ジュエリーコーディネーターが常駐している ことで、多様なニーズにスムーズに対応できるのが私たちの強みだと思っています。

〜ありがとうございました〜
https://www.okajee.yokohama/about.html

連載 No6
ヒコ・みづのジュエリーカレッジア教務進路(就職担当)係長
福崎 香子(ふくざききょうこ)さん

◆ 学校の紹介を簡単にお願いします。

私どもは創立して今年で55年になりました。ジュエリーの学生は300人以 上在籍しています。日本人だけでなく、中国人、韓国人など海外の学生もいます。認可専門学校なので、卒業時には文部科学大臣から『専門士』や『高度専門士』の称号が与えられます。高度専門士は大学修了者の『学士』、専門士は短大卒業者の『準学士』と並ぶ称号です。また日本で唯一の4年制のアドバンスドジュエリーコースがあり、大学院に編入することも可能です。ジュエリーのコースは東京の本校と大阪校で行っていますがどちらもカリキュラムは “作り”を中心としています。

◆ 学校としてジュエリーコーディネー ター検定資格を学生さんに進められるようになった経緯を教えてください。

ジュエリーの資格はそれほど多くないので、10年以上前から学校としても こちらを推奨しています。将来的に学生の役にも立つと思います。学生で就職を意識し始めて取得するケースが多 いですが、中には1、2年の時から自分のタイミングでとる学生もいます。

◆ 卒業生の主な就職先はどのような ところですか。  

全体の4割程度は製作の仕事に就きます。それ以外には営業・販売が3 割、企画・デザイン系が2割、その他が 1割です。お陰様で就職率は例年95% 前後となっています。企業様の中には 当校にしか求人を出さないというところもありますし、ジュエリー業界に多数 のOBがいますのでリクルーティングをしてもらえるので助かっています。また、 5年ほど前から“HELLO”という就職イベントを始めました。これは卒業年度の学生が自分の製作作品を展示し、そこに企業様が見に来校するというものです。このような出会いの場によって内定を早い段階でもらえるようになりまし た。

―ありがとうございました。

連載 No5
ヒコ・みづのジュエリーカレッジア
ドバンスドジュエリーコース3年生・高見柊子さん

専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジは、ジュエリー分野にしぼった日本初の学校法人として認可された専門学校である。以来、 ウォッチ、シューズ、バッグコースを開設し、各分野に特化した“モノづ くり”の技術を育む学校として歩み続けている。「モノづくりの喜びと奥 深さを伝える」ことをモットーに、宝飾業界からの信頼も厚く、就職率も毎年95%前後と優秀な学生を輩出している。  
今回、JC3級、JC2級と立て続けに取得した在校生と、教務担当の方にJC資格について話を聞いた

◆ 進学先としてヒコ・みづのジュエリーカレッジを選ばれた理由をお教えください。  

小さい時から気が付いたら自然と何かを製作することに対して興味は持っていました。中高も美大の付属校に通っていたので、絵を描いたり粘土で造形をしたりしていました。試しにジュエリーを作ってみたこともありましたが、その時とても楽しかった記憶があります。たまたま母もジュエリーが好きで、雑誌などを私に見せてくれましたし、高校の先生が教師の傍らジュエリーアーティストでもあったことからずっとジュエリーに対して親しみがあったように思います。高校を卒業した時には迷わずこの学校を選びました。

◆ ジュエリーコーディネーター資格の取得を考えられた理由をお聞かせください。  

JC3級については、学校からJC検定のことを聞いて取り敢えず受けてみようと思って受検しました。その後JC3級は基本的なことを勉強するもので、 持っている人も多かったので、さらに自分の強みになるものとしてJC2級を取 ことを決意しました。

◆ ジュエリーコーディネーター検定を受検する際の勉強方法は?  

JC3級の時はテキストをひたすら読み、過去問をやりました。1年生だったので宝石の知識が無く苦労しました。 特に石の種類や産地は、覚えなければ ならないことが多く難しかったです。 JC2級の時は、テキストの厚さにめげそうにもなりましたが、自分の中で作りの知識など、私が興味を持つ楽しい分野と交互にやったりして、モチベーションを保つ努力をしました。JC3級に比べてかなり難しかったです。パソコンの画面に付箋を貼って覚えるようにしたのですが、寝てる時も「あの石の産地はどこだっけ?」などと思い出してしまい起き上がって調べたりしました。勉強 期間は3か月ほどです。

1960年代にジャン・シュランバージェ がデザインした幻想的なこの作品は、ティファニーを代表する伝説的デザイナーたちの永遠に受け継がれるクリエーションの一つであり、その普遍的なデザインは半世紀経った今でも色褪せることはない。  
さらに、2月2日からティファニー銀座本店にて、イエローダイヤモンドがセットされた特別な「エルサ・ペレッティ™ ダイヤモンド バイザヤード™ 」ペンダント を発売する。デザイナーの祖母が毎日着用していたベゼルセットダイヤモン ドリングから着想を得てデザインされた「ダイヤモンド バイ ザ ヤード™」は、 エルサ・ペレッティ™を代表するコレクションの一つ。このユニークなペンダントは、同コレクションの大胆かつミニマ ルな美学を反映し、ペレッティがアート界およびデザイン界に与えた不朽の影響力を物語っている。

◆ 受検してよかったと思う点は何ですか?

JC資格は基本的に販売に関する知識と聞いていますが、製作にあたっても石の硬度や金属の融点などを知っていれば作る順番やデザインに役立ちます。お陰様で自分自身でも自信が持 てました。

◆ 卒業後の進路はどのようにお考え ですか。どのような仕事をされたいで すか。  

卒業後もジュエリーの仕事をしたい と思います。仕事の内容としては以前からずっと製作の仕事につきたいと考えてきましたが、先生から色々な職種 があることを聞いて、企画やデザインや販売についても興味が出てきました。

連載 No4 フェスタリアホールディングスの石橋美空さんに聞く
フェスタリアホールディングス鰍轤轤ローと富士見店入社2年目でジュエリーコーディネーター3級の資格を取得した
石橋美空さん

ふたつの星のダイヤモンド“Wish upon a star®”をアイコンに、国内外88店舗を展開し、bijou de famille“ビジュ ドファミーユ”(絆の継承)を起業のフィロソフィーとしてジュエリーのすばらしさを顧客に伝える姿勢を崩さないフェスタリアホールディングス梶B毎年日本ジュエリー協会が主催するジュエリーコーディネーター接客コンテストで2度の優勝を勝ち取るほど接客に力を入れている会社である。JC資格取得に関しても補助を含めて全社で推奨している。 入社2年目でジュエリーコーディネーター3級の資格を取得したららぽーと富士見店の石橋美空さんもその一人である。現在同店で販売スタッフとして活躍する石橋さんに資格取得の動機や勉強法などを聞いた。

お教えください。  

弊社ではふたつの星が光り輝く “Wish upon a star®”ダイヤモンドを始めとし、カジュアルピアスからブライダルリングまで、幅広く取り揃えているので、それらの商品をジュエ リーアドバイザーとしてお客様の好みや相談に応じ、提案していくことが私の仕事です。  実は学生時代には数百円のカジュアルなピアスぐらいしか付けとことはありませんでした。しかし入社してからジュエリーの大切さ、宝石の奥深さを知り、もっとお客さまに、ジュエリーだからできること、大切な人から人へ世代を超えて、ジュエリー(bijou ビジュ=宝石)に「想い」を託して伝えていく素晴らしい習慣を知ってもらいたい、きちんとお伝えしたいという思いで仕事に取り組んでいます。

◆JC3級を目指したきっかけを教えてください。  

ジュリーコーディネーター検定を受検した時、沖縄のイオンモール沖縄ライカム店に在籍しておりました。今まで沖縄での試験開催がなかった為、本島に行かないと試験を受けられませんでした。しかし、コロナウイルスの感染拡大により、受検者の移動を緩和するため沖縄でも初めて受検できるとの事で、先輩に誘われ数人で受検することにしました。

◆ どのような勉強をされましたか  

5年分の過去問をひたすら解き、間違えたところをテキストで確認し覚えることを繰り返しました。勉強は2カ月ほど短期集中で行いました。

◆ 資格を取得して役立っていることは?  

まずは自分の自信になりました。入社して約一年で浅い知識はありましたが、検定によってジュエリーの歴史から素材、製造、加工、商品、コーディネートに関する基礎知識を勉強できたので、お客様からの色々なご質問や、ご購入に悩まれている時でも、自信を持ってお答えし、お勧めできるようになりました。

◆ 今後2級や1級といった上の資格を  目指す気持ちはありますか?  

ぜひ取得したいです。お客様の為にも、自分の知識をさらに増やし、より良いご提案が出来るように勉強したいです。 資格の有効期限が3年間なので、3 年以内に次の級を受検し、合格できるように取り組んでいきます。
◆ これからJCを目指す方へ  

最初は、テキストに掲載されている聞きなれない言葉や内容を難しく感じるかと思いますが、繰り返し過去問を解くことで、理解が深まると思います。3 級は幅広く、浅く、ジュエリーコーディネーターの基礎となる範囲なので必ず仕事で役に立つと思いますし、自信になると思います。また、お客さまからの信頼を得る上で、これから積み重ねる経験とあわせ、JCで得たジュエリーの知識は自分自身の貴重な財産になるはずです。 ありがとうございました。

連載3 山梨県立宝石美術専門学校の浅川彩さんに聞く
 山梨県立宝石美術専門学校(宝美校。飯野一朗校長)は、わが国唯一のジュエリーを学べる公立専門学校。ジュエリー産地山梨の業界との密接な連携は、充実したカリキュラムにも反映されている。平成30年4月に就任した飯野校長の教育目標「自分のデザインを自分の手でジュエリーに」の「モノづくり」を根幹とした新しいカリキュラム。普遍的な基礎能力と、高い創造力を持った人材育成が宝石美術専門学校の基本となっている。
 今回インタビューに応じてくれたのは、JC2級資格取得の浅川凪彩さん(3年生、21歳)。県内の高校を卒業して、宝石美術専門学校に入学した。

宝美校を進学先に選んだ 理由は

 高校在学中にKoo-fu(クーフー:山梨のジュエリーブランド)のデザイナーの存在を知って、ジュエリーのデザインをやってみたいと思い、入学を希望しました。前から絵を描くこと、デザインすることなどが、好きだったので、「これだ」と思いました。

JCの資格を取ろうと思ったきっかけは?

 宝美校では、一年生の講義の中でJC検定に関連したカリキュラムが導入されていたので、一年生の3月にJC3級を受験して、資格を取得しました。更に、JC2級も取得したいと思い、2年生の時にJC2級を取得しました。

JC受験の勉強方法は?

とにかく過去の問を徹底的に勉強しました。わからないところは先生や非常勤の先生に聞いて、知識を深めたのが力になったと思います。

受験して良かったと思う点は、何ですか?

 授業の中では勉強できない広範囲な知識を得ることが出来たのがよかったと思います。
商品としてのジュエリーとか、知らなかった素材の知識も深く知ることが出来たと思います

卒業後の進路について、どのように考えていますか?

 得意なデザインに関連した仕事を目指しています。デザインを力に商品開発、企画方面の仕事をしたいと思っています。

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インタビュー時もハキハキと自分の意見を表現した浅川さんは、2学年生ですでにJC2級を取得しているという頑張り屋さんだった。昨年11月に開催された「ジュエリーウイーク」イベントのひとつ、「宝美校トークショー」のも登壇して、自分が制作したデザイン、作品について、堂々と紹介することはさすがと思わせる一面も見せていた。
今回インタビューに同席していただいた穂坂先生にJC資格取得について聞いてみた。
「宝美校では卒業までにJC3級の資格取得者はほぼ100%。より専門性の高いカリキュラムを目指してJC2級の受験も推奨している。今年も、浅川さんの他に3名がJC2級を取得している。
JC3級は、ほぼ全員が取得しているので、やはりJC2級資格者の就職率、希望企業、職種への内定率は高くなっている」と話してくれた。
平成27年度、2年制から3年制に移行し、更にデザイン力、制作力の専門性が高まり、JC資格取得にも力を入れている宝美校は、これからの日本のジュエリー業界を担っていく若手ジュエラー排出専門学校として業界から大きな期待が寄せられている。



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