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朝起きて、私たちは「色」を目にしない日はありません。
これは太古の昔から、人間の目に「色」というものを見分ける能力が備わって以来の、自然なことです。
そして本能としても「色」を察知してきました。
例えば赤は熱いもの、燃えさかる炎だから、近づいたら危険!であること。
また緑は木々や草原の色だから安心するなど…。
目から入った「色」という情報は、私たちの感情や精神に大きく作用しているようです。
現代にも同じ感情効果が残っています。
赤は工事現場など、禁止の意味でも使われていますし、緑の安心感は非常口へとつながっています。
その他、車、食べ物、洋服にインテリアそしてジュエリーと、色と人は切っても切れない、離れられない関係のようですね。
そう、「見えるからこそ追い求める」色の世界、そこからすべてが始まっているのです。
せっかく私たちは色を見分ける能力があるのですから、ジュエリーも色のついた宝石を存分に楽しみましょう!


 自然界には地球の最高の産物のひとつとして「色のついた宝石」があります。彼らの美しい姿に私たちはよろこびや感動、そして幸せをもらっているようです。まばゆいばかりの色が見えることに感謝しなくてはなりませんね。
  私たちの目に見える色は可視光線の色、つまり太陽光の「スペクトル」である「赤・橙・黄・緑・青・青紫・紫」の色たちです。
  カラーストーンには、この7つの色に当てはまるすべての宝石が揃っています。これって、すごいことですね!
  石名に置き換えますと、赤=ルビー、ガーネット、ルベライト、スピネル、レッドベリルなど、橙=オレンジサファイア、ファイアオパール、スペサタイトガーネットなど、黄=シトリン、イエローサファイア、イエローベリルなど、緑=エメラルド、グリーンガーネット、ヒスイ、トルマリンなど、青=ブルーサファイア、トルマリン、ターコイズ、アクアマリンなど、青紫=アイオライト、タンザナイト、ラピスラズリ、スピネルなど、紫=アメシスト、スピネル、バイオレットサファイアなどとなります。
  それぞれの宝石を揃えて、宝石箱の中に“私だけの虹”をつくるなんて素敵ですね。
  その他にもニュートラルカラーではキャッツアイ、トルマリン、クオーツなど、アースカラーではスフェーン、ジルコンなど、ピンク系ではピンクサファイア、トルマリン、ベリルなど、白・灰・黒系ではパール、オニキス、ヘマタイト、オパールなどがあり、これらの多彩な「色」を活かして「カラーストーンを語る」際には、さまざまな切り口があります。


流行色とカラーストーン
  日本には四季があるように、季節とともに人の欲する色も変化するようです。初夏にはライムグリーンやターコイズブルーなど、さわやかな色に心が傾きますが、秋口になると、オレンジ色や栗色、深い緑へと好みが変わります。その心理を利用してカラーストーンも提案することができます。
  同じルビーを販売する場合でも、ディスプレイなどの背景に使用する色によって「夏には欲しいと思わなかったけど、今見たら素敵ネ!」とおっしゃる方がたくさん現れると思います。さりげなく今年の流行色とコラボレートして、今年のこの季節ならではの空気感が出せたら言うことナシでしょう。