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「山梨ジュエリーフェア」 Part.2

2024/05/16(木)

 

展示会と日本企業の行方

 

インフォーマ マーケッツ ジャパン㈱ 推進事業部 藤本辰也

 

 4月に開催された「山梨ジュエリーフェア2024」には5,534人の方にご来場いただき、ご出展・ご来場いただいた皆様に心より感謝申し上げます。昨年8月の「ジャパンジュエリーフェア」以降、海外バイヤーの参加が増加し、中国本土からのバイヤー招聘プログラムも再開されました。中国のバイヤーからは、前身の「甲府ジュエリーフェア(KJF)」を知っており、現在のフェアの出展社の多様性や豊富な商品に対する満足の声が寄せられました。また、円安が進む中、海外からの来場者は増加傾向にあり、日本企業からは国内展示会への参加はコストパフォーマンスが高いとの評価が示されています。

 

 そんな中、6月には上半期でアジア最大規模の「Jewellery & Gem ASIA HongKong」が開催されます。昨今の政治情勢の不安はあるものの、香港でのビジネス需要はまだまだ高く、他国と比べてもジャパンパビリオンの人気は健在で、常に混雑しています。その理由を裏付ける形で「ジャパンパビリオンへ出展したい」という問い合わせも非常に増えています。

 

 ジャパンパビリオンへの出展=必ずしも成果が得られるとは限りません。日本製品の高品質や価格競争力は広く認知されているものの、単に良い商品だから売れるという考え方だけでは限界があります。中・長期的なプロモーション戦略がなければ、今後企業間の差が広がる恐れがあります。今回の山梨ジュエリーフェアで、Tmall(アリババグループ)やタオバオの日本代理店の代表、さらにはKOL(キーオピニオンリーダー)などによるディスカッションが行われ、日本の品質に対する高い評価が話さる一方で、「ブランド化」や「差別化」、「迅速な対応」の必要性などが説かれていました。

 市場が急速に変化する中では、「ジャパンパビリオンに参加すれば売れる」という考え方を改めて、企業ごとに戦略を考える必要があるように感じます。展示会主催者に対し集客力不足を指摘する声もありますが、準備を重ね、目標を明確に設定し、一定の成果を挙げている企業も多く見受けられます。展示会はマッチングの場でもあり、需要と供給の一致でビジネスが成立します。展示会事体が不要という意見もあるかと思いますが、実際には多くの業界関係者が集まり、情報交換や商談ができる貴重な場です。業界の情報交換や新たなビジネスの機会を提供する貴重な場でもあります。展示会が業界の「今」を感じることに繋がり、日本企業が海外での成功の一助となることを期待しています。

https://yamanashijewelleryfair.com/

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