大きなギフト機会として期待される年末需要期(2002年の年末)の時計販売状況は別表の通りです。

全体として「良かった」が前年より増えていますが、「悪かった」も4割を超えており、決して活気があったとはいえません。

ギフト機会が多様化するなか、ウオッチはクリスマスのプレゼントなどとしての訴求を活かしきれていない面が見受けられます。

 

年末・国産時計の動き

年末・輸入時計の動き


変化するユーザーを小売店は「より賢人化、専門化する」とみています。多様な情報を持ち、何度も店に足を運び、高額品を納得して選ぶというユーザーの購買行動は、自分の個性に合うものか、どのシーンで使うのかといったことを十分に考慮しています。

一方、小売店には店舗コンセプトを明確にし、自店のターゲットを絞り込み、販売員の質を上げ、しっかりしたアフターサービス体制をとり、そしてユーザーに的確に訴える企画を用意することが求められています。

今回アンケート回答者には「メディアに煽られた時計ブームは終息化しつつある」というコメントがありました。煽られたかどうかの判断は別に置き、飽和状態の中で、ユーザーは自分が本当に欲しいものを探して、それに応えられる広範な選択肢を求めていることは確かです。

魅力のない商品、マーケティングの不鮮明な商品はユーザーの手元に届くことはないといえるでしょう。その意味では、メーカーも、輸入代理店も、小売店も、そしてユーザーも「選択し、選択される」時代になっています。


4/4
<< BACK  TOP >>