| 変わりゆく国際宝飾展を自分の目で見て確かめて
1月17日〜20日、東京ビッグサイト
宝飾業界最大の「国際宝飾展IJT2024」 が、1月17日〜20日まで東京ビッグサイト東展示棟で開催される。RX Japan鰍ニ一般社団法人日本ジュエ リー協会が主催するIJTは今年で35回目を数え、あらゆる種類のジュエリーやアクセサリーが一堂に集結する宝石の祭典として開催され、前回比100社増となる約720社が出展する。 高級ジュエリーをはじめ、カラーストーンジュエリーからライトジュエリー、アクセサ リーまで揃い、ダイヤモンド、色石、真珠や鉱物、ネックレスチェンやパーツ、機材工具などすべての宝飾関連商品が並ぶ。 幅広いジャンルが揃うことから、昔のように宝飾小売店や百貨店、メーカー、卸の関係者が中心ではなく、最近勢いのあるハンドメイド作家やインフルエンサー、ネットショップ、通販、デザイナーに宝飾品ビジネスに関心のある人などが増えつつあり、特色にも変化が見られている。また、前回の5月開催の神戸国際宝飾展(IJK)に1,752名(特別招待605名)の海外バイヤーが来場し、特別招待者の仕入れ総額が55.2億円と過去最高額に達するなど海外バイヤーの復活に期待が高まるのと同時に、在日ソーシャルバイヤーの数も 2020年(646名)から2021年(2,195名)、2022年(4,270名)、2023年(5,000名見込み)と倍の勢いで増えている。ライブ販売やスマートフォンによる動画配信で得られる購買額は、2020年の2億円から、12.6億 円(2021年)、23.2億円(2022年)、30億 円(2023年見込み)と見逃せない売上を作っている。 売上拡大は大半の出展者が求める課題であり、新企開拓に少なからずソーシャルバイヤーによる売上で助かっているところがあるものの、本来あるべき一点物のジュエリーの魅力や職人による技、オリジナリティなど優れたジュエリーを堪能できる場ではなくなってきたことは否めない。今年から34年の歴史を誇った「日本ジュエリーベストドレッサー賞」も7月に開催の 「TOKYO JEWELRY FES」で開催される。宝飾産業が育てた同賞を、一般ユー ザーに見せる方が適しているというだけでIJTと関連付けされてない展示会に移すのは、理解に苦しむが、IJT出展者からの熱い抗議がないのも不思議でならない。それでも1月のIJTは日本最大級の宝飾見本市で、日本ジュエリー協会も主催として名を連ねている。海外からの出展者も多くここでしか出会えない企業もいることから、昨年度でも20,000人以上が来場し、1月のIJTには出るという出展者が多いのも事実だ。 確かにソーシャルバイヤーやSNSによる売上は伸びているが、IJTで見るものがないわけではない。事実、SNSやソーシャルバイヤーは、IJTで仕入れたもので売上を立てており、そこからの繋がりで日々の売上に繋げ、各自成長している。 今までとは雰囲気は確かに違うが、時代の変化を受け入れることも大切だ。自分のところのエリアだけ昔のままであるはずもなく、商品や価格帯は時代によって変わっていくはずで、変えていくべきこと。仕入れや情報交換の場だけではなく、時代の流れを掴むためにも自分の目で確かめる必要がある。いつまでもルート営業だけに頼っていては、となりの異業種がいつのまにかジュエリーを売り始めることだってありえる時代。 まだま自分の目で見て確かめるべき人たちがいるはずである。 https://www.ijt.jp/tokyo/ |
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