ダイヤモンド市況概況

2015/12/01
ラパポートはDe Beers CEOの辞任及び原石値下げを要求

インドでの原石需要激減

【12月1日】
◆ラパポートは、ダイヤモンド取引での流通量と利益確保のため、De Beers CEOの辞任及び、原石価格の30-50%値下げを求めている。
De Beersはボツワナ産原石の購入及び支払いを停止、前年対比の半期売上高は少なくとも60%減少、場合によっては70%の急落が予想されている。
◆香港ではGIA dossier需要が堅調だが、市場は全体的に厳しい状況。
サプライヤーの利益率は引続き低い。
今年の販売が低調のため宝飾業者の在庫が増大している。
色石製品より金製品の販売が堅調で、香港より中国本土での需要が高い。
◆インド市場はDiwali後、通常の取引に戻りつつある。
米国市場ではSI-I2の需要が強く、VS需要が改善。
受注商品に対しサプライヤーは強気の価格を維持しているが、大手小売業者は大幅値引きを要求している。
12月の研磨量は減少することが予想されており、原石需要は非常に弱い。
結婚シーズンでの安定した宝飾品需要への期待が高まっている。
低価格帯のゴールドジュエリーに需要がある。
◆11/25付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格とも落ち着き感が見られる。
2.0ct未満とポインターは上昇傾向だが、2.0ctや3.0ctの大粒石は依然弱い。
ベストプライスは3.0ctが-1.4%、2.0ctが-0.2%の下落のみ。
一方、0.3ctが+2.7%、1.5ctが+1.4%、1.0ctが+1.0%、0.7ctが0.9%、0.5ctが+0.3%と上昇。
平均価格は3.0ctが-1.5%、2.0ctが-0.1%と下落。
他は0.3ctが+3.0%、0.5ctが+2.0%、0.7ctが+1.6%、1.0ctが+1.3%、1.5ctが+0.6%と上昇した。
◆今世紀最大のダイヤ、73.6億円超での売却望む
ボツワナの鉱山で宝石品質が見込まれる1,111ctのダイヤ原石を発見したカナダのダイヤ採鉱会社Lucara Diamond Corp.,のWilliam Lamb(CEO)は「希望売却価格は現在出ている推定より高く、6,000万ドル以上だ」と語った。
テニスボールより少し小さいこのダイヤは、1905年に南アフリカ共和国で発見された3,106カラットの「Cullinan(カリナン)」に次ぐ大きさ。
カリナンは幾つかにカットされ英王室の王冠などに使われている。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 11/26/2015」、Bloomberg等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/12/de-beers-ceo.php
2015/11/25
香港の小売大手の利益率が急減、インドの原石市場低迷

【11月24日】
◆香港市場は、Diwali休暇に伴いインド市場がクローズしていたため、掘り出し物を探すバイヤーによりやや改善している。
ダイヤモンド・ディーラーはシングルデー商戦を活用、アリババは11月11日の総売上額が前年比60%増の143億ドルと過去最高額を記録したことを発表した。
香港のジュエラーは在庫を大量に抱えており市場はスロー。
宝飾品販売が鈍化しており、小売大手の利益率が急激に低下している。
中国では、宝石をあしらった宝飾品よりもゴールド・ジュエリーの販売が好調。
◆インドでは、Diwali休暇からディーラーが戻ってきており、今週から通常の活動が再開される模様。
バイヤーは仕入に消極的で、サプライヤーは危機感を募らせている。
国内外の倒産情報により市場心理が悪化。
ネット通販により小売りが促進される中、Diwaliでの宝飾品販売は横ばい状態。
低い金価格が結婚シーズンを通して販売促進に寄与、現地需要は堅調に推移すると予想されている。
原石価格が高く研磨業者の生産量が減少しており、原石市場は非常に静か。
インドの10月の研磨石輸出は−17%。
◆11/18付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格ともに下落率に落ち着き感が見られ、ポインターは上昇傾向に。
ベストプライスは3.0ctが-2.0%、1.0ctと2.0ctが-0.7%、0.7ctが±0.0%。
また、0.3ctが+1.8%、0.5ctが+1.7%、1.5ctが+0.9%とやや上昇。
平均価格は、2.0ctが-1.5%、1.5ctが1.4%、3.0ctが-1.3%、1.0ctが-0.9%、0.7ctが-0.1%と先週比で下落率が落ち着く。
先週、プラス転換した0.5ctと0.3ctは+1.2%と上昇率がアップした。
◆De Beersと鑑定機関がダイヤモンドの処理について議論/2016年第2回地中海会議にて
第2回地中海ジェム&ジュエリー会議が2016年5月7-9日にスペインのバレンシアにて開催予定。
ダイヤモンドの処理についての講義や天然・合成ダイヤの識別、グレーディングについてのワークショップが行われる。
◆カナダの鉱山会社Lucara Diamond Corporationが、史上2番目に大きい1,111ctの宝石品質Type Uaのダイヤモンド原石をボツワナ中部のカロウェ鉱山で発見。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 11/19/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/11/post-127.php
2015/11/19
香港市場低迷、インドでは原石需要激減、取引が停滞

【11月17日】
◆インドではDiwali以降も研磨工場の休業が継続、生産量減少に伴い原石需要が低迷、取引が停滞している。
研磨業者はDe Beersサイトでの原石購入を延期、サイトでの販売額は前例のない$70Mに落ち込んだ。
米国のホリデーシーズンを前に売れ筋商材の供給不足が加速しており、販売減少を招いている。
香港市場低迷、周大福の半期利益は-50%と激減。
◆11/11付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格ともまちまち。
ベストプライスは0.5ctが+0.3%、0.3ctが±0.0%と改善の兆しが見られる。
最も高い下落率は2.0ctの-1.1%と先週よりも低い値。
平均価格も先週比で下落率が改善。
2.0ctが-3.0%、1.5ctが2.9%、1.0ctが-2.5%と1.0ct以上の大粒石はポインターに比べると下落率が高めだが、0.5ct、0.3ctはそれぞれ+0.2%、+0.1%とプラスに転じた。
◆香港の資産家、Joseph Lau氏がオークションでの最高値でダイヤ落札
同氏はSotherby's Geneveオークションで、12.03ctのブルーダイヤモンドを4,860万スイス・フラン(約59億5千万円)で落札。その前日にも、Christie's Geneveオークションで、16.08ctピンクダイヤを2,870万スイス・フラン(約35億1千万円)で落札した。
2つのダイヤは7歳の娘であるJosephineさんのために購入されたとの事。
彼は昨年にも13歳の娘であるZoeさんのために、Sotherby's New Yorkオークションで9.75ctのブルーダイヤをUS3,260万ドルで、香港で開催されたChristie'sオークションではルビーを6,500万香港ドルで、それぞれ購入している。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 11/12/2015」、Bloomberg等より一部抜粋
http://www.net-japan.co.jp/market/2015/11/post-126.php
2015/11/10
Diwaliのためインド市場クローズ、

採掘業界は原石需要低迷で苦境

【11月10日】
◆香港市場は中国の旧正月向けの受注によりやや改善している。
宝飾業者は在庫構築を避けているが、旧正月向けに不足している特定商品に需要が見られる。
◆インド市場はDiwaliのためクローズ。
米国需要は安定しており、中国や香港からの受注もわずかに改善している。
研磨業者の利益が確保できない状況下、生産量減少に伴い原石需要も低迷。
◆11/4付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格ともほぼ全てのレンジで下落。
ベストプライスは3.0ctのみが+1.3%。他は2.0ctが-2.3%、1.0ctが-2.0%、0.5ctが-1.4%、0.7ctが-1.3%、1.5ctが-0.7%、0.3ctが-0.3%。
平均価格は先週と比べ下落率が改善。
2.0ct・1.5ct・1.0ctがそれぞれ-3.4%、3.0ctが-3.1%と1.0ct以上の大粒が比較的高めの下落となった。
ポインターは0.7ctが-1.8%、0.5ctが-0.8%、0.3ctが-0.6%。
◆Blue Nile、第3四半期の売上高が4%増
Blue Nileの第3四半期の売上高は前年同期比4%増のUS$1億9,900万(前年同期US$1億5,800万)となり、粗利益はUS$2,120万、利益率は17.8%から19.3%に上昇した。
◆ボツワナでダイヤモンド採掘ブームに陰り
ボツワナは昨年、ロシアに抜かれ世界最大のダイヤ生産国の座から陥落。
中国の景気減速に伴い宝飾品販売が低迷、ダイヤ採掘業界は苦境に陥っている。
ダイヤ原石の価格指数は10月に5年ぶりの低水準となった。
ボツワナの鉱山では、地表に近い層のダイヤは既に大半が堀り尽くされており、採掘作業もますます困難になっている。
デ・ビアスの今後予想は、シャフトの閉鎖と労働者の解雇そして需要低迷。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 11/5/2015」、Bloomberg等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/11/diwali-8.php
2015/11/04
改ざんされたGIA鑑定書1,042通が無効、

HPでの内容確認求める

【11月2日】
◆GIAは、コンピュータシステムに不正に侵入され、グレードが改ざんされた1,042通の鑑定書を無効にすると発表した。
改ざんされた鑑定書番号を公表し、ホームページでの内容確認を求めている。
◆香港市場は大幅な割引価格での限られた在庫仕入によりやや持ち直している。
ダイヤ価格及び今後の需要は未だ不透明な状況。
一部のファンシー・シェープとファンシー・カラーの需要が良好。
◆インドでは、ムンバイ市場が閉まるDiwali 祭(11/7-13)を前に、米国やイスラエル、中国人バイヤーが仕入の機会を探っており研磨石の取引が改善。
地元での金需要が上昇、Diwali祭での販売期待が高まっている。
0.30-1ct.、D-H、VS-SI、3EX、蛍光Noneの需要が堅調に推移。
研磨業者は減産体制の最中、非常に限られた原石を必要量のみ仕入している状況。
一部の工場はDiwali祭を前に休暇に入る模様。
◆10/28付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格ともほぼ全てのレンジで下落。
ベストプライスは3.0ctが+1.6%となり先週に引き続きプラス。
他は1.0ctが-2.1%、0.5ctが-1.7%、2.0ctが-1.2%、0.3ctが-0.8%、0.7ctが-0.6%、1.54ctが-0.4%となり先週に比べ落ち着き感がある。
平均価格は2.0ctが-4.2%、1.0ctが-4.0%、1.5ctが-3.5%、0.7ctが-3.1%などと下落率が高くなっている。
他は3.0ctが-2.9%、0.5ctが-1.9%、0.3ctが-1.8%と下落率が改善している。
◆香港宝飾品販売大手の謝瑞麟、中間決算は40%減益に。
香港宝飾品販売大手の謝瑞麟珠宝国際(TSL)が29日発表した決算報告によると、2016会計年度の上半期連結売上高がHK$17億5,300万となり昨年のHK$18億1,800万ドルから3.6%減少、同利益はHK$2,580万からHK$1,550万ドルと40.2%減少した。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 10/29/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/11/gia1042hp.php
2015/10/27
香港市場鈍化、インドでの原石取引低迷

《10月27日》
◆香港市場はダイヤ需要が低迷する中、10/21の重陽節 (Chung Yeung Festival)の祝日が重なり鈍化。
需要は特定のアイテムに集中し、卸業者、ディーラーは在庫の購入を避けている状況。
一部ディーラーは香港の小康状態を避け、深圳でのビジネスに移行。
◆インドでの需要は例年を下回っており、ディーラーの警戒感が高まっている。
東アジア市場は静か。
米国ではブランド・ジュエリーにシフトしており商品購入が減少しているが、アイクリーンのSIには安定した需要が見られる。
原石取引低迷。
研磨業者はバーラトダイヤモンド取引所でのRio Tinto, De Beersの最初の原石販売にて値下げを要求。
研磨石の製造量は昨年対比で30〜50%に減少。
◆NY-Israel DDC ショーは売り手がバイヤーの特定の注文を満たしており成功している。
De BeersとSignetの共同キャンペーン "Ever Us" two-stoneが報告される中、米国での販売期待が高まっている。
◆10/21付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格ともほぼ全てのレンジで下落。
ベストプライスは3.0ctが若干プラスに転じ+0.2%。
他は2.0ctが-3.1%、0.5ctが-2.8%、1.0ctが-2.3%とやや高めの下落率。
1.5ctと0.3ctは-1.5%、0.7ctは-0.2%となった。
平均価格の下落率は先週と比べるとやや高くなっている。
3.0ctと2.0ctが-3.9%、0.3ctが-3.6%、0.5ctが-3.2%、1.5ctが-3.0%、1.0ctが-2.6%、0.7ctが-2.3%。
◆De Beersの第3四半期の生産量が27%減、ALROSAの第3四半期売上高は44%減。
Anglo Americanによると、De Beersはより良い現在の取引状況を反映するために生産量を削減、この第3四半期の生産量が27%減の600万カラットとなった。
年間生産量は2,900〜3,100万カラットとしていたが、2,900万カラット未満となる見通し。
ダイヤモンドメーカーの研磨石滞留在庫が生じている為、中国からの需要が鈍化し、原石売り上げの急激な低下が見られたという。
また、ALROSAのダイヤモンド売上高(第3四半期)は5億6,300万USドル(前年同期比44%減)となった。
季節的に需要の高まるホリデーシーズンが近づいているものの、中国の景気減速やインドの研磨工場への信用収縮など今後の需要見通しは不透明。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 10/22/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/10/post-125.php
2015/10/21
バイヤーはダイヤ価格の更なる下落を懸念、

インドでは新たな倒産の噂が表面化

【10月20日】
◆香港での取引は、注文が少なく在庫買いも無いためスロー。
バイヤーは慎重で、研磨石の価格が更に下落することを恐れている。
大型連休(10/1-8)での中国本土観光客の減少で販売が大幅に落ち込み、閉鎖する小売店もある模様。
中国本土での売上は香港よりも上回っているが、小規模チェーン店は統合を余儀なくされている。
今後数カ月の結婚シーズンにおいて宝飾品販売への期待が高まっている。
◆インドでの取引は鈍化。
一部の米国及びイスラエルのバイヤーはDiwali 休暇を前に"安値買い"の状況。
米国での SI-I2需要は引続き堅調。
インドでは新たな倒産の噂が表面化しており需要の見極めに慎重。
中国人バイヤーはムンバイよりも深圳のインド人サプライヤーから、より安価にダイヤを調達している模様。
研磨量は2014年のDiwali祭の時期と比較し半減。
原石取引は低迷しており、年末までこの状態が続くと予想される。
Navratri祭(10月13-21)の期間中に金を購入すると縁起が良いとされており、ゴールドジュエリーの需要増加が期待されている。
インド・ルピーは、変動が激しく不安定な状況。
◆10/14付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格とも全てのレンジで下落するものの、下落率に落ち着き感もみられる。
ベストプライスは2.0ctが-2.9%と、0.5ctが-2.2%とやや高めではあるが、他1.0ctが-1.5%、0.3ctが-1.2%、3.0ct・1.5ct・0.7ctがそれぞれ-0.7%となり、先週と比べて低めの値となっている。
平均価格も、下落傾向が続くものの下落率は先週と比べて落ち着いている。
3.0ctが-3.3%と最も高く、0.3ctが-2.5%、0.5ctが-2.3%、0.7ctが-2.1%、1.0ctが-1.9%、2.0ctが-1.8%、1.5ctが-1.7%。
◆周大福珠寶集団の第2四半期売上高(7〜9月)が前年同期比4%の増加を記録。
7月中旬の金価格下落による金製品需要が急増したことに支えられた。
同社によると、中国本土地区の売上高は9%上昇、既存店舗の売上高は6%の成長を記録。
一方、香港マカオ地区の売上高は5%減、既存店舗の売上高は13%の下落となった。
金製品のみの既存店売上高は、中国本土が22%、香港マカオが4%増加し、金製品全体の売上高は13%上昇した。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 10/15/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/10/post-124.php
2015/10/13
香港の小売販売振るわず、インドでは多くの企業が財政難に直面

【10月13日】
◆香港では、国慶節に伴う大型連休の間も小売販売が振るわなかった模様。
バイヤーは現金を必要とするディーラーのダイヤ価格引き下げに期待している。
◆インド市場はスローで不透明、バイヤーはダイヤ価格が安定するのを待っている状況。
デ・ビアスの大幅な原石値下げは期待できず、原石価格の高止まりが研磨業者の利益を圧迫。
11月10日のディワリ祭を前に研磨量が半減している。
多くの企業が財政難に直面しており資金繰りはタイト。
◆10/7付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格とも全てのレンジで下落。
ベストプライスは3.0ctが-6.6%と先週に続き下落率が極めて高い。
2.0ctが-3.0%、1.0ctが-2.0%、0.5ctが-1.4%、他の下落率は低めで推移。
平均価格も下落傾向が続く。
3.0ctが-5.0%と最も高く、0.3ctと0.5ctが-4.3%、1.0ctが-4.2%と高い値を示している。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 10/8/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン  http://www.net-japan.co.jp/market/2015/10/post-123.php
2015/09/29
香港、ムンバイ市場共に低迷、市場心理が悪化

【9月29日】
◆9月の香港ショーは来訪者、取引高共に前年対比で減少した模様。
ディーラーは8月の小康状態後、販売機会が得られたことにやや満足している様子。
バイヤーは慎重で、ダイヤ価格が適正か否か様子見の状況。
需要は受注品が主で、在庫構築のための仕入は非常に少ない。
10月1日の国慶節に伴う大型連休の期間中、宝石販売への期待感から小売市場が着目されている。
◆インド・ムンバイの市場心理は弱く、取引量は例年を下回っている。
0.50-2ct、G-J、SI-I2に安定した需要がある。
2ct upの地元での需要は弱い。
この1年の減産によりアイ・クリーンで良いメイクの商品が不足している状況下、研磨業者は低品質ダイヤを大量に保持している。
研磨業者の減産体制は継続しており、11月のDiwali休暇以前に急激な増産は期待できない。
原石の取引は安定しているが、最近の原石値下げによる需要喚起の効果は見られない。
◆9/23付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格とも全てのレンジが下落。
ベストプライスは3.0ctが-6.2%と下落率が際立って高い。
また、1.5ctが-3.7%、2.0ctが-2.9%、0.3ctが-2.8%、1.0ctが-2.6%。0.5ctが-1.7%、0.7ctが-1.6%となった。
平均価格は0.3ctが-4.0%、0.5ctが-2.8%と高い値を示した。
他は1.0ctが-1.8%、0.7ctと2.0ctが-0.9%、3.0ctが-0.8%、1.5ctが-0.7%。
◆デビアスグループのダイヤモンド・インサイト・レポート2015によると、2014年の世界のダイヤジュエリー需要は3%増加し、初めてUS800億ドルを超えた。
また、ダイヤ原石の生産はUS190億ドルと6%増加したが、生産量は1億4,200万カラットと3%減少。
世界のダイヤモンド需要の75%を占める上位5か国(米国、中国、日本、インド、中東湾岸地域)の全てで2014年の消費者需要が増加。
中でもインドのダイヤモンド消費者市場は、過去20年間でほぼ途切れのない成長を遂げた。
今後10年間でのインドの中産階級の成長は、ダイヤモンドの需要拡大に大きく貢献することが予想されている。
(Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 9/24/2015」等より一部抜粋)
提供:潟lットジャパン  http://www.net-japan.co.jp/market/2015/09/post-121.php
2015/09/15
ダイヤ国内価格大幅下落、香港・ムンバイ市場共に静か

【9月15日】
◆ポインターの国内価格が大幅に下落している。
中国経済への不透明感やインド・ダイヤ業者の資金不足、原石価格の値下げなどを背景に世界的にダイヤ価格が下落。
特に0.3-0.5ctの国内価格は-10〜-15%と下落率が高い。
◆香港の研磨石取引は静か。
小売店の在庫量は多く、特に0.3-0.4ctが過剰在庫となっている模様。
中国でのダイヤ需要は安定しているが、前年対比で減少。
中国本土からの観光客の減少により、香港でのジュエリー販売は低迷している。
◆インド・ムンバイ市場は静か。
資金繰りはタイトで市場心理は弱い。
対ドルでのルピー下落が懸案事項となっているが、国内需要は一部改善が見られる。
米国向けピケなど一部の商材が不足しており、海外バイヤーが探している状況。
サプライヤーは不良在庫を多く抱えている模様。
研磨業者は11月中旬のDiwaliを前に研磨量を増加させる予定はなく減産体制を維持。
中小の研磨業者間で原石需要が低迷、原石取引は静か。
香港ショーがジャイナ教のParyushan祭と重なり、一部業者の不参加が期待度低下の一因となっている。
◆9/9付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は下落傾向。
ベストプライスは全てのレンジで下落。
0.3ctと0.5ctが-3.6%、3.0ctが-3.5%、1.5ctが-3.4%と下落率が高い。
一方、平均価格は1.0ctが+0.6%、3.0ctが+0.5%、2.0ctが0.0%。
他は0.3ctが-2.9、0.5ctが-1.1%、1.5ctが-0.2%、0.7ctが-0.3%と反落。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 9/10/2015」等より一部抜粋)
提供:潟lットジャパン  http://www.net-japan.co.jp/market/2015/09/post-120.php
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