ダイヤモンド市況概況

2015/06/30
香港の大手小売業者は店舗集約を検討

インドの研磨業者は高すぎる原石に不満が蓄積

【6月30日】
◆香港の多くのダイヤ企業は、東アジア需要の改善を期待し香港ショー(6/25-28開催)に参加。
中国人バイヤーは、中国本土の需要鈍化を背景に、厳選した商品をより低価格で仕入れることに躍起。
0.30-0.40ct、D-H、VVS-VS需要が低迷する中、1-2ct、H+、VVS-I、3EX需要が堅調。
消費者マインドは低下しており、大手小売企業は香港・マカオでの店舗の集約を検討している。
◆インド・ムンバイでの取引量は多くはないものの市場は安定している。
長引く企業倒産の噂に市場心理が悪化。
0.30-0.40ctのGIA dossier需要が減退する中、0.50-0.60ct、0.80ctのdossier需要は安定している。
1ct、VS、F-H、3EX及びオーバル、クッション・カット需要が堅調。
研磨業者は高すぎる原石に不満が蓄積しており、今後も減産体制を維持する意向。
◆6/24RapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は、高安まちまち。
平均価格は2.0ctが+0.1%、1.0ctと1.5ctが±0.0%となった他は0.5c-が-1.1%、3.0ctが-0.7%、0.3ctが-0.6%、0.7ctが-0.4%の微減。
ベストプライスは1.0ctが+1.1%となった他は微減。0.5ctが-2.6%、0.7ctが-2.2%、3.0ctが-1.1%、1.5ctが-0.6%、2.0ctが-0.5%、0.3ctが-0.1%となった。
◆市場低迷を背景に、値頃買い狙いのバイヤーは大粒で人気のあるVS-SI商品に低めのオファーを出しているが、サプライヤーは希少性と原価を考慮し要求に応えられない状況。
◆インドのGodhani Gemsは約$100Mの支払い不能に陥ったとの報告がなされており、インド企業の資金繰りが厳しさを増している模様。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 6/25/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/06/post-111.php
2015/06/23
0.30-40ctのGIA dossier需要鈍化、低品質ダイヤ溢れるインド市場

【6月23日】
◆香港でのダイヤ取引は安定している。
宝飾品各社は香港フェア(6/25-28開催)の準備に入っているが、中国での需要軟化に伴い期待度は低い。
中国の宝飾品メーカーは需要の低いダイヤモンド・ジュエリーの生産を控えており、GIA dossier付0.30-40ctの需要が減退。
1-2ct, D-H, VS-SIの商品需要は堅調。
メイクの良いファンシーシェイプの需要が高まっており品薄状態。
最近、中国から特定の大粒ダイヤの受注が増加傾向。
◆インド・ムンバイ市場はスロー
3EXなど良質なダイヤモンドへの需要が高まる中、市場には古くて低品質の商品が溢れている状況。
インド企業は資金繰りがタイトな状況下、中国人バイヤーからの支払い遅延を懸念している。
0.60-0.80ct, D-H, VVS-VS、1ct, VVS-VS, D-H,3EXの需要が堅調 、GIA dossier付0.30-0.40ct及びファンシーシェイプの需要が低迷。
研磨業者の減産体制が続いており、原石の取引が鈍化している。
◆6/17付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は、一部を除き上向きとなる。
平均価格は全てのレンジで上昇。0.5ctが+2.7%、3.0ctが2.6%、2.0ctが2.2%など上昇率が高い。
ベストプライスはまちまち。0.5ctが-1.8%、0.7ctが-1.6%、0.3ctが-1.5%、3.0ctが-0.6%と、ポインターと3.0ct以上が下落の一方、1.0ctが+1.1%、2.0ctが+0.5%、1.5ctが+0.1%と上昇。
◆ALROSAの原石価格は年初と比較し6%ダウンした模様。
現在の価格は安定しており、年末までに市場が改善することを期待しているとの事。
また、同社の純利益はルーブル安を背景に2015年第1四半期は前年比4倍の222億ルーブル(US4.09億ドル)となった。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 6/18/2015」等より一部抜粋

提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/06/030-40ctgia-dossier.php

2015/06/16
香港小売業者の需要鈍化、インドでは研磨量大幅削減

[6月16日]
◆香港市場は静かだが安定している。
地元小売業者の需要は、弱い経済及び中国人観光客の減少により改善が見られない。
0.30-0.40ctの需要が鈍化する中、1ct、I-K、VS-SI需要は安定している。
一部の外国企業では、中国人バイヤーの債務不履行への懸念が高まっている。
6月の香港フェアへの期待度は比較的低い。
◆インド・ムンバイでの取引は鈍化。
現地の大手研磨業者は、ラスベガスショーでの主要顧客からの安定した需要に満足している。
0.30-0.40ctの需要が鈍化する中、1-1.50ct、D-H、VS-SI1、3EXの需要が堅調。
オーバル、ペアに安定した需要があるが、スクエアの動きは鈍い。
原石価格は安定しているものの、カッターが利益を得るには未だ高すぎる状況。
研磨工場は研磨量を大幅に削減し操業している。
◆6/10付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)には、落ち着き感がある。
平均価格は0.3ctと0.5ctが-1.2%、0.7ctが-0.9%、1.0ctが-0.8%、2.0ctが-0.2%となるなど下落率が低下、3.0ctは0.8%、1.5ctは0.5%と上昇に転じた。
ベストプライスはまちまち。0.5ctが-1.4%、0.3ctが-0.9%、0.7ctが-0.8%、2.0ctが-0.6%、3.0ctが-0.2%と、下落率は-1.5%未満に落ち着いている。
また、1.5ctが+0.5%、1.0ctが0.1%とわずかに上昇した。今後1.0ctupの価格・需給変化が注目される。
◆ジンバブエ、1-5月の原石売上高合計がUS7,600万ドルに。
ジンバブエ鉱物マーケティング会社(MMCZ)によると、ジンバブエの今年1-5月の原石販売額はUS7,592万ドル(140万カラット)となった。
昨年、MMCZが新たに建設したダイヤモンド販売施設で最初のダイヤモンド入札を実施。
入札は133社の410名のバイヤーを集め、アントワープやベルギー、ドバイなど他国での開催と同様、成功裏に終了。
◆ベルギーと中国のダイヤモンド産業の発展を促進する目的で、AWDC(The Antwerp World Diamond Centre)とDAC(The Diamond Administration of China)が覚書を締結。
二国間での市場情報と業界動向の情報交換、ダイヤモンド貿易と投資の共同プロモーションの開発など幅広い合意がなされた。
また、AWDCとDACは共同で、中国でのHRDアントワープの活動を支援していくとのこと。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 6/11/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/06/post-110.php
2015/06/10
香港小売各社、中国本土からの旅行客減少により経営計画修正

【6月9日】
◆香港市場は、地合い悪く閑散。
香港の小売業界は中国本土客への依存度が高い。
時計や宝飾品など各社は、本土旅行客の「爆買い」で力強い販売の伸びをみせていたが、旅行客の減少に伴い消費額が落ち込み、この1年間で店舗閉鎖や拡張計画の凍結に追い込まれた大手企業も出ている。
周生生集団は過去12カ月で店舗数が減少、六福集団は店舗数増加の伸び率が下がり、周大福は今年銅鑼湾(コーズウェイベイ)とピークの2店舗を閉鎖する方針。
また、英皇鐘表珠宝は家主と賃料値下げ交渉をするなど、環境が厳しい。
◆インド・ムンバイでの取引はスローながら、安定した需要がある。
ラスベガスショーから帰国した業者の心理は複雑だが、米国市場については楽観的。
0.30-0.40ct及び3ct以上の大粒石の需要が弱いが、1ct, D-H, VVS-VS需要は堅調。
市場では、メレ・ロットへの合成ダイヤ混入が懸案となっている。
研磨業者はDe Beersサイト(6/8-12)での安定した価格を期待しつつも、利益確保には原石価格が未だ高すぎることに不満を抱いている。
◆6/3付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)には、下落率に落ち着きが見られる。
平均価格は0.5ctが-2.9%、0.3ctが-2.8%、0.7ctが-2.0%となるなど、ポインターの下落率は高いものの、先週よりは低めの値となった。他は-1.6%(1.0ct)から-0.2%(1.5ct)以内の下落率となった。
ベストプライスも先週との比較で落ち着き感が出る。0.7ctが-0.9%、0.3ctが-0.8%、1.5ctが-0.7%、1.0ctが-0.4%、0.5ctが-0.7%と、下落率は-1.0%未満に落ち着いている。
また、2.0ctが1.9%、3.0ctが1.2%の上昇となり、2ctupの大粒ダイヤの価格・需給の変化が注目される。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 6/4/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン  http://www.net-japan.co.jp/market/2015/06/post-109.php
2015/06/02
中国の関税削減に香港業者の懸念増幅、

インドの一部業者は休暇延長により工場閉鎖

【6月2日】
◆ラスベガスショー(5/29-6/1開催)に参加した業者もあり香港での取引はスロー。
0.50-0.60ct、F-G、VVS2-VS1、3EXの需要が安定しているが、バイヤーは仕入に慎重。
中国本土からの観光客減少に伴い香港での小売売上高が鈍化。
中国政府は、国内の個人消費拡大を狙い6月1日より多くの輸入品目の関税を削減した。
新たな政策にダイヤモンド及びダイヤモンドジュエリーの輸入税の変更は含まれていないが、中国本土の一部顧客による高額品購入が期待されている香港では、ダイヤモンド販売への影響を懸念する声もある。
◆インド・ムンバイ市場は静か。
0.20-0.50ct, D-H, SI-Iのパーセル商品が堅調、3ct以上の大粒石の需要は弱い。
1ct以下のSI-Iのマーキースやオーバル、0.50-0.60ct、G-J、VS-SIのプリンセスに安定した需要がある。
研磨業者が減産体制を維持する中、一部の小規模業者は休暇を延長し工場を閉鎖している。
研磨業者の資金繰りは未だタイトな状況。
◆5/27付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は、一部を除き下落率に落ち着きが見られる。
平均価格の下落率は0.5ctが-4.4%、0.3ctが-3.4%、0.7ctが-2.4%となるなど、ポインターは依然下落率が高いものの先週よりは低めの値となった。
他は-1.3%(2.0ct)から-0.2%(1.5ct)以内の下落率となった。
ベストプライスは先週とほぼ変わらず、0.5ctが-1.6%、0.3ctが-1.5%、0.7ctが-0.6%、2.0ctが-0.4%などと、下落率は-1.6%以内に落ち着いている。
また、1.0ctと1.5ctが0.4%、3.0ctが0.1%の微増となった。
◆香港・中国の宝飾品小売大手の一角である六福集団は、De Beersと3年間のサイトホルダー契約を締結したと発表。
◆ダイヤモンド鉱山主要7社(Alrosa, Anglo American's De Beers, Rio Tinto, Lucara, Dominion, Petra, Gem Diamonds) はダイヤモンド生産者協会(the Diamond Producers Association 略称 DPA)を設立し、合成ダイヤの拡大による脅威に対抗する。
ハイエンド消費者に高級品としてのダイヤモンドを促進し、天然ダイヤモンドの魅力を紹介。
同協会は年間600万USドルの予算をかけるとの事。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 5/28/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/06/post-108.php
2015/05/26
香港での小売販売減少、インドではラスベガスショーへの期待高まる。

【5月26日】
◆香港市場は地元需要の低迷に伴いスロー。
中国本土からの旅行者減少により小売販売が減少。
0.50-0.60ct、F-G、VVS2、3EX 需要が堅調に推移する中、良いメイクの3EXが品薄状態。
◆ムンバイ市場は安定しているが、多くのダイヤ業者が休暇に入っており比較的静か。
ラスベガスショーへの期待度は高く、ディーラーは米国需要が市場を牽引することを望んでいる。
0.20-0.50ct、SIパーセル及び1ct、 I-K、 SI-I2需要が堅調。
反面、3ct以上の大粒ダイヤ需要は鈍化傾向。
ペアシェイプのVS-SI、1ct未満SI以下のプリンセス、オーバル及びマーキースに安定した需要がある。
価格軟化に伴い原石取引は安定しているものの、研磨業者は減産体制を維持している状況。
◆5/20付のRapNet Diamond Index(D-HIF-VS2、前月比)は、先週と同様の流れ。
平均価格は0.3ctが-6.4%、0.5ctが-5.6%、0.7ctが-3.4%となるなど、特にポインターの下げ幅が大きい。
他は-2.3%(2.0ct)から-0.8%(1.5ct)以内の下落率となった。
ベストプライスは0.3ctと2.0ctが-1.4%、0.5ctが-1.1%、0.7ctが-1.1%、1.0ctが-0.9%と、下落率は-1.5%以内に落ち着いている。
また、1.5ctが0.5%の微増、3.0ctと1.0ctが変化なしとなった。
◆香港上海銀行(HSBC)が発表した5月の中国製造業PMI(購買担当者景気指数)速報値は49.1(4月改定値は48.9)。
市場予想の49.3を下回り、3カ月連続での50割れと低迷状態が続く。
新規輸出受注指数は46.8と1年11カ月ぶりの低水準となり、全体の新規受注は3カ月連続で縮小した。
生産指数は48.4と1年1カ月ぶりの低水準であり、50割れは今年初。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 5/21/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパ http://www.net-japan.co.jp/market/2015/05/post-107.php
2015/05/20
GIAリコール 発行済レポート424石に色処理の可能性

米国需要がインド地元企業を下支え

【5月19日】
◆警告:GIAが424の発行済レポートのリコールを発表。
一時的に最大3グレード、カラーが改善された処理ダイヤモンドの可能性があり再検査が必要。
依頼元及びレポートNo.はGIAのホームページで閲覧可能。
これらのダイヤモンドを買わないよう注意を喚起している。
◆香港市場は静か。
多くの地元ディーラーは、長期に及ぶ取引の停滞を憂慮している。
3EX需要は安定しているものの全体需要は低迷。
最近の小売売上高は、中国本土の経済成長鈍化による需要減少により予想を下回った模様。
中国人民銀行は、経済成長を刺激するために金利引き下げを発表したが、新たな金融刺激策が消費促進につながる事を疑問視する向きもある。
◆インドでは減産体制による供給不足により、需給バランスが均衡し市場は安定している。
他の市場が低迷する中、米国需要に支えられ地元企業は持ちこたえている状況。
一部の中小企業やトレーダー破産の噂に、ディーラー間では警戒感が高まっている。
0.70-1.50ctのVVS及び1ct、F-J、 SIに安定した需要があり、ペアやエメラルド・カットの動きが良い。
最近のDe Beersサイトでの原石値下げにもかかわらず、研磨業者は依然として採算が合わない状況。

◆5/13付のRapNet Diamond Index(D-H IF-VS2、前月比)、ベストプライスには落ち着き感が見られが、平均価格は0.5ctが-7.8%、0.3ctが-5.8%、0.7ctが-4.9%となるなどポインターの下げ幅が拡大、2.0ctは-4.7%、1.5ctは-2.0%の下落となった。
ベストプライスは0.3ctが-1.9%、0.5ctが-1.6%、2.0ctが-1.1%、0.7ctと3.0ctが-1.0%と、下落率は-2%以内に落ち着く。
1.0ctが+0.9%、1.5ctは0.2%の微増となった。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 5/14/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/05/gia-424.php
2015/05/12
香港での高級品小売需要減退

インドでは休暇延長により研磨工場一時閉鎖

【5月12日】
◆香港市場は静か。ディーラーは引続き価格動向に注視している。
中国本土からの訪問者数が伸び悩む中、地元消費者の購買意欲も低下しており小売店の売上が減少、特に高級品の需要が振るわない状況。
1-2ct、D-I、VS、3EXが堅調に推移、3ctを超える大粒石は軟調。
◆ インド・ムンバイ市場はスローだが安定している。
米国及びイスラエルのバイヤーからの需要は良好だが、全体的に海外バイヤーは少数。
東アジアの需要は鈍化している。
ダイヤ業者は海外顧客からの支払い遅延による資金繰りの問題に直面している。
一部商品不足が報告される中、0.30-0.40ct、SIのパーセル商品に安定した需要があり、1-2ct、 F-K、 VS-SI需要が改善。
オーバル、マーキース、プリンセス カットのSI、ピケ需要が堅調。
研磨業者は、稼働時間の短縮や休暇延長により工場を一時的に閉鎖するなど、減産体制を維持している。
需要低下に伴い原石の取引はスロー。
◆5/6付のRapNet Diamond Index(D-H IF-VS2、前月比)は4/29付の数値よりも更に下落。
平均価格は、0.3ctが-5.6%、0.5ctが-5.1%と下落率が5%を超え、0.7ctが-2.2%となるなど下げ幅が拡大。
他は-1.9%(2.0ct)から-0.6%(1.0ct)の下落となった。
ベストプライスは0.5ctが-2.6%、3.0ctが-2.3%、0.3ctが-2.0%となり、下落率が高い。
辛うじて1.0ctのみが+0.3%の微増となったが、他は-1.6%(2.0ct)から-0.6%(0.7ct)下落した。
◆安定した米国需要を背景にラスベガスショーへの期待が高まっており、研磨石の取引が改善している。
中国では5/1-3の連休中、宝飾品販売が増加したものの東アジアの需要は軟調。
De Beersは5月のサイトで原石価格を約3%値下げしたが、未だ採算が合わない状況。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 5/7/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン  http://www.net-japan.co.jp/market/2015/05/post-106.php
2015/04/28
香港市場でのダイヤ価格維持志向強まる

インド市場は研磨業者の一時休暇、減産により低調

【4月28日】
◆香港の研磨石市場は、以前のような値引き販売よりも価格維持志向が強く、静かだが安定している。
市場では1-2ct、VS-SIやJ-M, IF-VVSなど品薄状態。
中国本土での宝石の販売が堅調な半面、香港への観光客が減少し宝飾品の小売販売が振るわない状況。
◆インドでは一時休暇に入る研磨業者もあり取引は低調。
中小研磨業者の多くは、不必要な在庫構築を避けるため生産量の減少または工場を一時的に閉鎖している。
大手研磨業者は値引販売はせず商品を保持する意向。
米国のピケ需要は引続き堅調、0.25-0.40、D-I, VS1-VS2に安定した需要がある。
原石取引は静か。
◆4/22付のRapNet Diamond Index(D-H IF-VS2、前月比)は下落傾向。
平均価格は0.3ct(-4.9%)と0.5ct(-2.4%)の下落率が特に高い。
他は-1.1%(1.5ct)から-0.2%(1.0ct)の間で微減、3.0ctのみは+0.1%の微増となった。
ベストプライスは2.0ctが-3.2%、1.5ctが-3.0%と下落率が高い。
他は-1.9%(3.0ct)から-0.4%(0.5ct)の微減、1.0ct(+1.3%)と0.7ct(+1.1%)は微増となるなど全般的には低調。
◆ドバイで行われていたダイヤモンド会議2015ではいくつかのパネルディスカッションが行われた。
「合成ダイヤモンドは、今後10年間に予想される天然ダイヤモンドの供給不足分を一部補うことができる。今後数年間で合成ダイヤモンドの生産は増加するだろう」と、パネルメンバー間で意見が一致。
また、ダイヤモンド業界にとって最重要課題である金融問題についての議論には、150以上の業界専門家が参加。
ドバイダイヤモンド取引所(DDE)、DMCCイニシアチブは、グローバルなダイヤモンド業界のための問題の重要性の高まりを強調し、ダイヤモンドの資金調達のセミナーを今年3回開催することを計画。
「資金調達は現時点でタイヤモンド部門の唯一最も重要な課題である」とPeter Meeus(DDE会長)が語った。
◆De Beersは2015年第1四半期のダイヤモンド生産量を発表、前年同期比2%増の766万ctに。カナダが25%増、DCBM(南アフリカ)が14%増となった一方、Debswanaは2%減。年間生産量は現在の取引状況を勘案して3,200〜3,400万ctから3,000〜3,200万ctに抑えるとの事。
◆Sotherby's New Yorkのオークションで100.2ctのエメラルドカット(D-IF)のダイヤが2210万USドルで落札。
無色ダイヤの最高値を更新した。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 4/23/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン http://www.net-japan.co.jp/market/2015/04/post-105.php
2015/04/22
香港市場は低調、インドでは大企業倒産の噂が市場の警戒感を増幅

【4月21日】
◆香港市場は、景気減速による先行き不透明感により低調。
ほとんどの小売業者は在庫の仕入を控えており需要は限定的。
中国本土の消費者の多くは、ユーロ安を背景に高額品の購入を香港からヨーロッパにシフトしており、地元小売店の販売減少は避けられない状況。
最近発表された中国のマクロ経済指標は、経済成長が減速していることを示唆している。
2014年終盤、宝飾品小売大手の在庫量が増加、平均的な商品回転率が悪化している模様。
中国政府は、中国本土から香港への数次ビザ登録の引締めを発表、一部富裕層の購買意欲減退を招いている。
◆インド市場は外国人バイヤーが少なくスロー。
大企業の倒産の噂が市場の警戒感を増幅させているが、噂の信憑性は低い。
IndusInd Bankがダイヤモンドへの融資業務を引き継ぐとのABN Amroの発表以降、市場心理はやや持ち直している。
0.30-0.40ct, 1ctのD-I, VSや1ct以下の3EX需要が堅調。
クッションやプリンセスの需要は軟調だが、他の全てのファンシーシェイプには安定した需要がある。
ALROSAは直近の長期契約販売で価格を引き上げた後も原石価格は維持している一方、鉱山会社は大量の原石購入の延期を認めている。
◆4/15付のRapNet Diamond Index(D-H IF-VS2、前月比)は下落傾向。
平均価格は+1.0%(3.0ct)、+0.8%(1.0ct)から-0.8%(0.3ct)、-0.5%(0.5ct)の間で微増・微減となっている。
一方ベストプライスは全てのレンジで下落。
1.5ctは-2.6%、3.0ctは-2.0%などとなり下落率が高いが、0.7ctは-0.3%、1.0ctは-0.5%と微減に留まっているものもある。
◆香港大手小売チェーン店の第4四半期決算の内容は悪く、同期間の周大福の小売売上高は9%減少(中国本土は3%減、香港マカオが21%減)、六福の既存店売上は20%減少(中国本土は5%減、香港マカオは22%減)するなど、市場の地合いは悪い。
Rapaport® Diamonds.Net「Rapaport Weekly Report 4/17/2015」等より一部抜粋
提供:潟lットジャパン  http://www.net-japan.co.jp/market/2015/04/post-104.php
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